マネックス証券は、SBI証券、楽天証券に次いで3番目に口座開設数が多い人気の証券会社です。
日本株や投資信託から、iDeCo、NISA、IPO、米国株、金・プラチナまで幅広い金融サービスを提供するオンライン証券会社です。
株式は1株から、投資信託は100円からと少額で始められる点も、まとまった資産がなくても気軽に始めやすいポイントです。
また、マネックス証券では「マネックス銘柄スカウター」という、無料で利用できる非常に高性能な分析ツールを提供しています。
過去10年分の業績推移はもちろん、セグメント情報や海外売上高情報、四半期データや理論株価情報も充実しており、基礎的なファンダメンタルズ分析ならこのツールだけで十分です。
なんと、日本株、米国株、中国株の個別銘柄を分析できます。
口座を開設すれば誰でも利用可能で、私自身も使っており、これまで1時間以上かかっていた企業分析が、たった5分ほどで完了するようになり、その効率性に驚いています。
例えば、通常ならエクセルなどに過去数年分の決算データを入力し、各指標を計算してグラフ化する必要があります。
しかし、この「銘柄スカウター」を使えば、クリック数回で決算情報を自動で整理し、指標を計算・グラフ化までしてくれるため、時間が大幅に短縮されます。
これは個人投資家にとって、まさに革命的なツールと言えるでしょう。
これから、誰もが知っておくべき「マネックス銘柄スカウター」の便利な機能や、おすすめの使い方についてもご紹介していきます。
マネックス証券はやめた方がいいといわれている理由
マネックス証券は「やめたほうがいい」という方もおられます。理由には、いくつかの点が挙げられます。
まず、国内株式の一日定額手数料コースの手数料が他の証券会社と比較して高めであることが挙げられます。
また、外国株式の取り扱いが米国株式と中国株式に限られているため、他国の株式を取引したい投資家にとっては選択肢が限られてしまいます。
さらに、マネックス証券のツールには一定の条件を満たさないと使えないプロフェッショナル機能があるため、全てのユーザーがフルに機能を活用できないという声もあります。
NISA口座で米国株式を購入する際には資金振替などの手続きが必要で、手間がかかると感じるユーザーもいます。
暗号資産CFDを利用する場合には、証券総合取引口座とは別に暗号資産CFD口座を開設する必要があり、手続きが煩雑と感じられることも不評の一因です。
これらの理由から、「やめたほうがいい」という意見が一部で広まっていますが、一方でマネックス証券は米国株式の取引に強みを持ち、IPOの抽選が公平に行われるといったメリットもあります。
そのため、投資スタイルや自身のニーズに応じて、メリットとデメリットを総合的に判断することが重要です。
銘柄スカウターのおすすめの使い方やできること
最新の企業情報が簡単に確認できる
銘柄を検索すると、株価、PERやPBR、配当利回りなど、最新の情報をチェックできます。
とにかく視認性がいいのがマネックス証券の銘柄スカウターの良さです。
業績推移をグラフ表示できる
まず注目したいのは、企業の過去の業績推移をグラフで確認できる機能です。
通期業績の推移をグラフで表示する無料ツールはよく見かけますが、四半期ごとの業績推移を無料で提供しているツールは私の知る限りありません。
マネックス証券のツールでは、四半期ごとのデータを視覚的に確認でき、企業の成長が順調かどうかを簡単にチェックできます。
また、「売上原価」や「販管費」、EPSの推移などの項目も一目瞭然で、時系列で費用の変化も追跡可能です。
最長5年間の四半期業績も確認できるため、季節的な業績変動のパターンも簡単に把握できます。
「今期の進捗状況」なども1ページでまとめて確認でき、これだけで投資判断に必要な情報がほぼ揃います。
これらの機能を活用することで、個人投資家にとって大幅な時間短縮が期待できる、非常に価値あるツールといえます。
私としては、もうこれだけで十分すぎるほど価値のあるツールです。
これらの作業をするのに今までどれだけ苦労していたことか。
他にもまだまだ便利な機能がありますので、ざっくりと見ていきましょう。
過去の配当実績をグラフ表示できる
各銘柄の過去の配当実績や配当性向といった配当関連の情報が豊富に提供されています。
年間1株当たりの配当推移、予想配当利回り、実績配当性向などを一覧で確認できるため、高配当株に投資したい方にとって便利なツールです。
また、連続増配や自社株買いの状況も簡単にチェックでき、増配を続けている銘柄をスムーズに見つけることができます。
貸借対照表の内訳を表示できる
企業分析には、企業が保有する資産の確認も欠かせません。
貸借対照表の内訳をビジュアルで確認でき、資産状況を3秒で把握できます。
画面左側の【簡易表示】では、流動資産、固定資産、流動負債、固定負債、純資産の5つのカテゴリに分かれており、全体のバランスがわかりやすく表示されています。
一方、右側の【詳細表示】では、現金預金や有形固定資産などを細かく分類して表示されており、資産の構成内容をさらに深く分析することが可能です。
必ず見ておきたい流動比率も一目瞭然ですね。
流動負債より流動資産が多ければ、倒産リスクは少なくなります。
設備投資などの推移を表示できる
企業の成長への投資を確認するために、設備投資や研究開発費の推移を見ることは重要です。
従来なら、有価証券報告書で「設備投資」や「研究開発」を検索し、手作業で数値を確認する必要がありましたが、マネックス証券の「銘柄スカウター」なら、こうしたデータを簡単に取得できます。
このツールを使うことで、企業分析にかかる時間を大幅に短縮でき、手間がかかる作業を効率的に進められるのが大きなメリットです。
PER・PBRなどの推移をグラフ表示できる
会社予想の1株あたり利益に対して株価がどれほどの倍率で推移しているか(予想PER)をグラフで確認できます。
これにより、株価が現在の利益水準に対して割高なのか割安なのかを視覚的に判断でき、投資判断がしやすくなります。
複数銘柄のデータ比較できる
複数銘柄のデータを簡単に比較できる機能もあり、競合企業が多い業種で投資先を選ぶ際に非常に便利です。
例えば、「予想PERが最も低い銘柄」や「業績進捗率が最も高い銘柄」を簡単に見つけられるため、投資判断の際に重要な指標をすばやく把握できます。
これまで表計算ソフトで時間をかけていたデータの比較作業が数クリックで完了するため、日頃あまり時間を取れない人でも、効率よく充実した分析ができると実感しています。
過去10年分の業績をスクリーニングできる
マネックス証券の「銘柄スカウター」は、過去10年分の業績データをもとにスクリーニングが可能で、長期にわたって増収増益を続ける成長企業を簡単に検索できます。
スクリーニングの期間は3年、5年、10年から選択でき、「成長率10%以上20%以下」といった具体的な条件も設定可能です。
これまで、成長企業を見つけるには、まず過去2年の業績伸び率でスクリーニングし、その後個別に過去業績を調査する手間がありましたが、この10年スクリーニング機能によって効率よく絞り込むことができるようになりました。
アナリスト予想が一目で比較できる
アナリストによるコンセンサスやレーティングを確認でき、投資のプロによる評価結果を無料で見ることができます。
特に、3か月前のレーティングと比較して最新の評価がどう変わったかをチェックすることが可能です。
レーティングが上がっていれば強気、下がっていれば弱気の評価と判断でき、投資判断に役立ちます。
3か月間での比較が有効なのは、直近の決算を反映した評価がされるためです。
米国株と中国株も分析できる
日本株だけでなく米国株と中国株の分析にも対応しており、これまで個別に企業のホームページから情報を集めるしかなかった米国株や中国株の分析を、効率よく行えるようになりました。
日本株と同じように充実した機能が提供され、特に便利なのは、過去10期以上の業績を一覧で確認できる点です。
これにより、毎回企業のウェブサイトを開いて情報を集め、Excelにまとめる手間が省け、大幅な時間の節約が可能となりました。
「銘柄スカウター」は企業分析に欠かせない
無料で使える分析ツールを探しているなら、「銘柄スカウター」は非常におすすめです。
銘柄スカウターを活用すれば、企業分析にかかる時間を劇的に短縮しつつ、企業の理解を深めることができます。
これにより、自信を持って投資判断ができるようになるでしょう。
分析機能が豊富で、過去業績の推移や配当実績、アナリストの評価など、幅広い情報をワンクリックで確認できるため、初心者から上級者まで投資に役立つツールです。
ここまで、マネックス証券の銘柄スカウターについて解説してきましたが、マネックス証券のメリット、デメリットについても解説します。
マネックス証券のメリット
新NISAの中国株投資と米国株投資に強い
マネックス証券のメリットの一つは、新NISA口座(成長投資枠)での米国株や中国株取引に強みがあることです。
マネックス証券の新NISA口座では、米国株と中国株の取引手数料が実質無料(全額キャッシュバック)になる仕組みが提供されています。
購入・売却の際に発生する取引手数料は、翌月の最終営業日までに証券総合口座へキャッシュバックされるため、手数料負担を気にせず投資を進められる点が魅力です。
また、米国株の取扱銘柄数が豊富で、主要ネット証券の中でもマネックス証券は特に多くの米国株に対応しています。
これにより、多様な米国株の中から自分に合った投資先を選ぶことが可能です。
さらに、初心者向けに銘柄分析ツールも提供されており、個別株の選択に迷う人にも適したサポートが整っています。
IPOで100%完全平等抽選を実施している
マネックス証券の大きな特徴の一つが、IPO(新規公開株)の「100%完全平等抽選」です。
IPOの購入には抽選が必須で、証券会社によっては資金が多い人ほど当選しやすいなど、抽選方法に違いがある場合もあります。
多くの証券会社では、資金量や取引実績に応じて当選確率に差がつくことが多く、資金の少ない人にとって不利な場合も少なくありません。
一方、マネックス証券では割当数の100%を完全な抽選に回し、資金の大小に関係なく「一人一票」の平等抽選を実施しています。
これにより、資金の少ない投資家でも公平な条件で当選のチャンスを得られるため、初心者や少額投資家にも参加しやすい仕組みが整っています。
NISA口座でIPOができる
マネックス証券ではNISA口座でのIPOが可能で、これが大きなメリットとなっています。
NISA口座の開設ができる証券会社は多くありますが、楽天証券や岩井コスモ証券など、NISA口座でIPOができない会社も一部存在します。
IPOでは「初値売り」と呼ばれる手法がよく用いられ、公募価格で購入した株を上場時の初値で売却し、短期間で大きな利益を狙うことが一般的です。
ただし、通常の口座だと売却益に対して課税されるため、利益が大きくなればなるほど税金も増えてしまいます。
しかし、NISA口座であれば利益に対して非課税となるため、売却益をそのまま手に入れることが可能です。
こうしたことから、マネックス証券のNISA口座でIPOに参加することで、節税しながらお得に投資ができます。
投資情報やマーケット情報が豊富
マネックス証券は、投資家に必要なマーケット情報や投資情報が充実している点が特徴です。
ニュース配信のほか、国内株や米国株の決算カレンダー、各国の経済指標カレンダー、投資部門別の売買状況など、合計11種類のマーケット情報を提供しています。
さらに、会社四季報や日本株決算のアラートメール、朝夕のマーケットメールなど、リアルタイムの情報を証券口座にログインせずともメールで受け取ることができ、タイムリーな情報収集が可能です。
また、マネックス証券の口座を持っていない人向けにも「マネックスメール」や「メールマガジン新潮流」などの無料配信を行っており、投資に関心のある人への情報発信にも力を入れています。
SNSやYouTubeを通じた情報発信も行い、投資家が隙間時間で最新のマーケット情報をチェックできる体制が整っています。
これらの豊富な情報は、投資判断や銘柄選びに役立ち、投資家にとって大きなメリットとなるでしょう。
マネックス証券のデメリット
外国株式の種類が少ない
マネックス証券では、外国株の取扱いが米国株と中国株に限られています。
米国株と中国株の銘柄数は豊富であるものの、欧州株やオーストラリア株、ASEAN株などは扱っておらず、これらの地域の株に投資したい場合は他の証券会社を利用する必要があります。
この点は、幅広い外国株への投資を検討している投資家にとってデメリットとなります。
マネックスポイントでは投信積立ができない
マネックスポイントを使った投資信託の「積立投資」ができない点があります。
他の大手ネット証券会社では、クレジットカードの積立投資で貯まったポイントを活用した「ポイント投資」サービスが提供されていますが、
マネックス証券ではこれが一部制限されており、マネックスポイントを利用できるのは「スポット投資」のみです。
マネックスポイントは他社ポイントに変換しないと直接買い物で使えない
マネックス証券のデメリットの一つとして、貯めたマネックスポイントを直接買い物に利用できないことが挙げられます。
マネックスカードの利用やクレジットカード積立などで貯まるマネックスポイントは、基本的には投資信託のスポット購入、株式の売買手数料(1ポイント=1円相当)、あるいは暗号資産の購入にのみ使用可能です。
買い物など日常利用で活用するには、他社ポイントへの交換が必要で、交換の手間がかかる点も覚えておくと良いでしょう。
この点は、利便性の面で他のポイントサービスにやや劣ると言えます。
ポイントの種類 | 交換レート |
---|---|
dポイント | 1マネックスポイント=1ポイント |
Amazonギフトカード | 1マネックスポイント=1円相当 |
Vポイント | 50マネックスポイント=50ポイント |
Pontaポイント | 1マネックスポイント=1ポイント |
nanacoポイント | 50マネックスポイント=50ポイント |
WAONポイント | 100マネックスポイント=100ポイント |
ANAのマイル | 1000マネックスポイント=250マイル |
JALのマイル | 1000マネックスポイント=250マイル |
まとめ
マネックス証券は、優れたツールで投資家をサポートする証券会社です。
新NISA口座での米国株や中国株の手数料キャッシュバック制度や、100%完全平等抽選のIPOといった特徴から、少額投資家や初心者にも利用しやすい環境が整っています。
また、無料で使える「銘柄スカウター」は、日本株から米国株・中国株の分析に対応し、業績推移、配当実績、アナリストの評価など豊富な情報を確認でき、投資判断をサポートしてくれます。
さらに、マネックスポイントの活用や多彩な投資情報、毎日のマーケットレポートも提供され、忙しい人でも効率的に投資判断が行える工夫がされています。
これらの魅力的なポイントにより、初心者から上級者まで幅広く支持されているのがマネックス証券の強みです。
楽天証券
楽天証券は、手数料の安さや幅広い投資商品で人気のネット証券会社です。
日本株や米国株、投資信託、NISA、iDeCoなど豊富な商品ラインナップを揃えています。
また、楽天ポイントを使った投資ができるのも特徴で、クレジットカードでの積立投資ではポイントが貯まるため、資産形成をしながらポイントも貯めやすい仕組みが魅力です。
初心者から上級者まで使いやすいツールが充実しており、スマホアプリでも手軽に取引や資産管理ができる点でおすすめです。
SBI証券
SBI証券は、低コストで幅広い投資商品が揃う、国内トップクラスのネット証券会社です。
日本株や米国株、投資信託、NISA、iDeCo、FXなど多様な投資商品を提供しており、取引手数料が業界でも低水準な点が大きな魅力です。
また、TポイントやPontaポイントで投資信託の購入ができるほか、SBI証券独自のポイントプログラムもあります。
初心者から上級者まで利用しやすい取引ツールやアプリが充実しており、豊富な情報とサポートで、資産形成をサポートする体制が整っています。
マネックス証券
マネックス証券は、特に米国株取引に強みを持つネット証券で、豊富な投資商品と充実した分析ツールが特徴です。
米国株の取り扱い銘柄数が多く、取引手数料が低く設定されています。
また、日本株、投資信託、iDeCo、NISAなど多様な商品を揃えており、投資初心者から上級者まで幅広く対応しています。
マネックス証券独自の「銘柄スカウター」などの無料ツールが充実しており、企業分析がしやすい点も魅力です。
バフェッサ(旧投資の達人)の無料投資講座
バフェッサ(旧「投資の達人になる投資講座」)は、ウォーレン・バフェット氏の投資哲学を基にした新NISA制度対応の無料オンライン講座です。
この講座は、投資初心者から経験者まで幅広い層を対象としており、通常5,000円相当の講座が期間限定で無料で提供されています。
また、2024年から始まる新NISA制度に対応し、最新の投資情報も取り入れています。ウォーレン・バフェット氏の投資手法や考え方を学ぶ機会が得られ、自宅からオンラインで受講できるため、忙しい方でも参加しやすい設計です。
受講者からは、「新NISAについての理解が深まった」「投資戦略の見直しに役立った」といったポジティブな感想が寄せられており、実際の投資行動に役立つという評価を受けています。
ただし、一部の受講者からは、講座内容が一般的な情報に留まるという意見もあり、また、講座終了後に関連するサービスの案内が届くことがあるため、情報収集の一環として受講することが推奨されています。
バフェッサは、投資の基本を学びたい方や新NISA制度に関心がある方にとって有益な情報源となるでしょう。